« 梅雨入り直前の晴れ間 | メイン | 古峰ヶ原高原から夕日岳へ »

バイク仲間と若見山へ

アーカイブ:塩原の山達  日時: 2008年06月08日 22:20

 「若見山へ登りませんか?」と誘いがあった。

 どうひいき目に見ても体力が劣る自分が一緒に歩くのはかなり迷惑なのではと思い、以前から同様の誘いになかなか応じる事が出来なかったが、大勢で登る楽しさも味わってみたくなり思い切って同行を申し出た。

 参加者は基本的に皆バイク乗りであり、殆どの方と実際にツーリングでも一緒している。今回は日頃オフロードバイクで山野を駆けめぐるような登山指向のグループが集まった訳だ。

 ちょっと時間を読み違えてしまい、約1時間も早く集合場所の駐車地に着いてしまう。食べ足りなかった朝食を車の中で頬張りながらのんびりと時を潰す。昨夜の雨露に濡れた草をかき分けて水の音のする方へ歩み寄ると、砂防ダムから落ちる清冽な滝の姿が目に入った。

 支度をすっかり終えた頃には参加者全員が車やバイクで集合した。皆日頃から鍛錬を怠っていない感じのメンバーなので、予想していたもののいささか自分のペースに不安を感じる。まぁとにかく潰れないように頑張るしかないだろう。

     
登山口前の駐車地    18号鉄塔巡視路標柱    ひっそりと道標がある

 駐車地前の18号鉄塔の作業道を登って行く。「中高年の山登りと温泉」さんが設置された道標が静かに我々を迎えてくれる。露を充分に含んだ草を踏みしめながらジグザグの巡視路を登り始めた。

 今回企画主催のN氏の後を追って2番手に付く。パーティでは一番弱い者が2番と決まっているからだ。
 始めに自分のペースを乱すと後で苦しくなるのは解っていたが、リーダーの脚は屈強。とても同じ速度で登っては行けない。後ろに気を遣ってくれているのは充分にわかるのだが、何せ呼吸が上がって来るといただけない。序盤からこれでは後々もっと迷惑を掛けることになりそうなので堪らず呼吸調整の休止を申し出た。

 他のメンバーはと見ると、平静と会話を交わして呼吸の乱れなど微塵も見られない。大したものだ。メンバーがよほど鉄人なのか、それとも自分の心肺が極端に弱いのか。十中八九後者であることは疑いの余地も無い。日頃の登山では完全に自分のペースでしか登らないので今まで少し楽をしすぎたのかもしれない。

 この後も何度か緊急停止(笑)をお願いし、とうとう先頭でペースメーカーになってしまった。一度乱れてしまった呼吸は僅かな負荷でまた大きく波打つ。それでも何とか18号鉄塔へ到着してやれやれ一休みだ。

 天気は予報通りの曇。雲は少し高く、雨の心配は取りあえず無さそうだ。鉄塔の鉄骨越しに僅かな景色が見える。総じて眺望はあまり得られない山である。その代わりに、標高を上げながら変わっていく林層の変化が楽しい。秋にはきっと紅葉に抱かれながら、そして冬枯れの梢越しの景色も良いだろう。

 18号鉄塔からは小さなピークを越しながら比較的緩い斜面が続く。落ち葉の絨毯の道は脚に優しい。17号鉄塔への巡視路を分けたポイントからは山頂直下をほぼ直登気味に登っていく。これがまたキツイ。今まで経験した中では鞍掛山のクサリ場急登か鶏岳の9合目から上と良い勝負。

 流石に緊急停止の連続では申し訳ないので先に行って貰う事にした。あくまで鉄人な我が相棒達は淡々とペースを崩さず力強い登りで上を目指して行く。

     
18号鉄塔より唯一の眺望    鉄塔下で記念撮影    山頂直下の急登

 一人でトライアスロンでもやってきたかのような荒い息つかいで山頂へ到着。いつもは山名板だけがが静かに迎えている山頂だが、今日は仲間の笑顔がそこにある。

 若見山(わかみやま){1126m}の山頂は地図通り割と広い空間の中にあり、鋭いピークではないので周りの樹に風景が阻まれている静かな山頂であった。

 山頂から南東へ延びる尾根を一旦下り、17号鉄塔の直下で昼食となった。ここもかつては刈り払いがされて景色が良かったようだが、木々の成長が著しく残念な事に眺望は得られなかった。

 総じて景色には恵まれなかったが、単独や2人山行の多い自分にとってはなかなかに楽しい一日であった。惜しむらくはもう少し力を付けて(少なくとも心肺力は改善したい)メンバーのペースを乱さないように歩ければ良かった。うぅ~む。ここは一念発起してスポーツジムでも通うか(汗)

     
若見山頂上    17号鉄塔で昼ご飯    本日の軌跡

概略コースタイム
駐車地発(9:50)-18号鉄塔(10:20)-巻道分岐(10:57)-山頂(11:18)-17号鉄塔着(11:44)-
昼食休憩-17号鉄塔発(12:26)-巻道(12:33)-巻道分岐(12:43)-駐車地着(13:30)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mattyan.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/404

コメント (5)

お疲れさまでしたー!
若見山は、中々タフな山でしたね~^^

「栃木の山140」では☆一つ、「栃木百山名」では初心者向けとあったので、
簡単な山かと思いきや、頂上に立つのに苦労する山でしたっ

その割りに、ビックリするくらい展望もなく、ご褒美なしという仕打ち(笑)
山選びを間違えちゃったかな???という感じでした(汗^^;)

でも、ぢみさんと一緒に山登りができたので楽しい山行となりました!
ありがとうございます♪

次回は景色が良い山に登りましょうね~♪

まっちゃん:

なおさん、お世話になりました。

山登りの辛さのご褒美は景色もそうですが、山の持つ雰囲気とかそういったものもアリですね。
今回は、「楽しい遠足」がご褒美でした。

また美味しい空気を吸って美味しいご飯を一緒に食べたいです。
足腰の弱い私ですが、是非是非またご一緒させてください。

Non:

 こんばんは。レポート拝見しました。皆さんとご一緒に歩かれたご様子、
いい仲間といい時間を過ごされて、よかったですね(^^)
 そうですか、付いて行くのに苦労なさいましたか。いつも一人または二人だと、
自分がどのくらいのペースなのか解りづらいですよね。

 私は山を歩き出した時に、マイナスから始めたと思っているので、世代の近い方や
山慣れた方には、ついて行けなくて当然と思っていますが…(笑) でも、意識して
心肺機能を上げられるようにトレーニングするといった努力は、今後のためにも
良いかもしれませんね。

こないだはお疲れさまでした♪
若見山は初心者向けの山と聞いてましたが、実は結構しんどかったですYO^^;
でも山はいいですね♪
また機会がありましたらご一緒に上りましょう!!

まっちゃん:

>Nonさん

山登りっていうのは、登っている時は辛いのに後になると楽しさばかりが残っていて・・・
(たまに筋肉痛も残りますが)
ホント麻薬のようです(^_^;)
私は呼吸器系は子供の頃から弱かったので今でもアキレス健です。
山登りもそうですが、健康な老後の為にも有る程度は鍛錬しておいた方が良いと最近思えるようになりましたが、なかなか言うは易し行うは難しです。

>スミタチさん

お疲れさまでした。
さすが若いだけあってパワフルな歩きでしたね。
バイクで走る山峡も素晴らしいですが、自分の脚で歩くのもなかなか素晴らしいでしょ。

車>バイク>自転車>徒歩

自然の風や匂いを感じ取るのはやはりこの順番ですよね。

あぁそれにしてもそれにしても、機動性のあるオフ車欲しいぃ~


コメントを投稿

最近のコメント

リンク集

  • ケン坊の日記
    情報(ネタ)の検証はピカ一。実践派のケン坊さん。多方面にわたるネタで楽しむことができます。
  • らんばらしょうぎ
    目指すは亀三郎百名山。印象派の亀三郎さんのブログです。更新量豊富。山ネタ以外も綺麗な写真がいっぱい掲載されてます。
  • 散歩エクスペディション
    薮山に目覚め始めた頃、毎日飽きずに見ていました。今日の自分に影響大なり。薮山歩きではメンタル面の我が師匠、けむぞうさんのサイトです。ブログのほうも面白くてお勧めです。(そこナニBlogで検索してね)
  • 里山逍遥
    栃木の山とその周辺の低山を巡る日々「里山逍遥」。もぉ、このタイトル見ただけで直ぐに相互リンクを申し込んでしまいました。新田次郎さんと飲んだことがあるという凄い方です。登山に対するフランクな考え方も共鳴できます。
  • リンゴの叫び!
    季節の移ろいと自然の姿に心惹かれるブログ主さんの記事は、山好きな人ならきっと共感することと思います。自分も長い間隠れファンでしたが、この度相互リンクさせていただきました。
  • 北関東の山歩き
    ご夫婦で仲良く山歩き。栃木県内や宇都宮近郊の山はもとより、HPのタイトル通り北関東の山並みを歩かれているNonさんのサイトです。楽しそうな山行記録を読みながら、「是非自分も歩いて見たい」と思うこと度々。
  • PIAN PIANO.
    バイク仲間であり山仲間のなおさんのブログ。ブログ名のPIAN PIANO.(ピアン ピアーノ)は、イタリア語で「あせらず、ゆっくり」という意味だそうです。

RSS

最近のトラックバック