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一日で三座、家内と巡る栃木百名山シリーズ

アーカイブ:県東の山達  日時: 2013年01月20日 19:42

 家内と歩く栃木百名山巡り。ラクラク山歩きとして厳選吟味され尽くした(^_^)コースは次なる三座。まずは、馬頭の鷲子山。続いて茂木の鎌倉山。三座目は芳賀富士。
 いずれも山頂直下まで車でアプローチ出来る山で有名だが、今回はそんな変わり種百名山を訪れる山旅となった。

 

 まずは鷲子山。

 烏山の市街地を通り抜ける頃になると、日陰に溶けずに残った雪が所々アイスバーンになっており運転にも気が抜けない。日なたは乾燥路面なのにコーナーを抜けたその先が突然アイスバーンということもたびたび。

 鷲子山神社へ向かう細い道もまた然り。対向車と凍結箇所に注意しながら進み、神社の駐車場に到着した。車を降りると杉木立に覆われた空気が刺すように冷たい。

 有名な県境をまたぐ石段を登る。96段の石段を往復すると不苦労(2×96)だというが、そんなに段数は無いのではと思いつつ頂上の本殿へとすぐ着いた。本殿脇には巨大な千年杉が鎮座しており年月の重みを感ぜずにはいられない重厚な神社である。
 社殿の裏手に山名板があるというネットの記録を読んでいたのだが、探してみたもののそれらしきものは見当たらなかった。間違いなく周囲ではこの場所が一番高そうなのでここが山頂と見るべきなのだが。

 下野新聞の『栃木百名山』本の解説では、
本県と茨城県に二分された階段を上り切ると、鷲子山上神社の本殿であり、標高468mの鷲子山山頂である。
とされているので、山頂に到達したのは間違いないと思うのだが、いささかしっくりこない。

     
県境をまたぐ石段    往復すると不苦労   

 社殿前にまわり道の案内がある。石段を降りなくてもよいルートがあるのだが、見るとうっすら雪が積もっている。だが、足跡も多数あるし、靴が潜る程の深さではないのでこちらを下った。
 そう、察しの良い方はお気づきだろうが、96段の下りを端折ってしまったので『不苦労』成就せず(笑)

     
ご丁寧にいたみいります      

 少し離れた所にまた石段があり、そちらに金属製の巨大ふくろうオブジェがある。ふくろうの先にはやはり社殿があるが、家内にここで待ってもらって裏手をプチ探索した。雪面から見てここ数日人が立ち入った形跡の無い周囲は特にこれといったものは何もなし。給水用のポンプ小屋が奥にあるのみ。
 ところが、戻りしなに足元にひっそりと佇む小さな石像のようなものを発見。うっかり見落としてしまいそうなその像は、秘めやかに人知れずそこに居たのかと思えば、鷲子山神社が賑やかなところだけにちょっと神秘的な雰囲気である。

 帰宅してカシミールをよくよく眺めると、山頂標高の468mは、この巨大ふくろうの裏手より直線距離160mほど北にある468mPのことなのではないか。検証が必要な宿題を残した気分である。次回訪れるときは是非この468mPを踏みたいものだ。

     
巨大ふくろうが・・・    巨大ふくろう社殿の裏手に    高さ20センチ程

 途中、牧野の蕎麦で腹ごしらえをして鎌倉山へと向かう。道が高度を上げるとやはり日陰は雪が沢山残っている。

 行き止まりに車を置き歩き出すと、僅か数歩の場所に鎌倉山の山名板がかかっていた。

     
   車を駐めて鎌倉山へ   

 山名板より続く道を少し進むとまず菅原神社の鳥居をくぐり、更にその先にある菅原神社の下に那珂川が見下ろせる大展望が待っていた。車から僅か数分でなかなか素晴らしい眺望である。

     
菅原神社の鳥居    菅原神社    雲海のビューポイント

 ここ鎌倉山も、216mという山頂標高点が少し離れた所にあり、道路終点より南東側に見えるピークがそれのようである。下野新聞の『栃木百名山』本にもこの点に付いては記述があるが、日陰の尾根には雪面にトレースも見られず、このルートを家内を連れて歩く訳にも行かないので今日はこれでよしとしよう。

 些末なことだが、地形図の記載内容と下野新聞『栃木百名山』本{改訂版}の地図に差が有ることを指摘しておきたい。
 我々が踏んだ車道終点脇の山名板には標高200mとある。下野新聞『栃木百名山』本は
駐車場の北側(207m)を鎌倉山山頂としている・・・
とある。下野新聞『栃木百名山』の地図は207mPから直線でルートが引かれ、あたかもトラバースで216mPに進むような印象を受けるが、実際の207mPも駐車場位置も西側に一つ手前のピーク位置に記入されている。小さな地図に押し込めたので文字が重なってしまう故の対処であろうが、ガイド本として出版するならばこのような略描は一言注記を入れるべきなのではないかと思った。

 次は芳賀富士である。最短距離で登る為、熊野神社手前まで車を入れた。

     
   木陰は雪が沢山残っている    熊野神社の石段手前に駐車

 始めは石段歩きだが、熊野神社本殿脇から山道となる。雪はうっすらと残っているが、固くもなく柔かすぎることもなく丁度歩きやすい。軽アイゼンを携行していなかたので、もしアイスバーンになっていれば中止にするつもりであったが全く問題なし。

     
まずは熊野神社へ       熊野神社から山道

 僅かな距離の登りを終えて山頂へ。熊野神社からゆっくり歩いて10分程度であろうか。

     
     

 山頂は西側眺望が開けており、南は少し樹がうるさいが、それでも想像以上の堂々とした景色に満足である。時折吹く強い北風も、南向きにあつらえてあるベンチには届かず、ただただ日差しが優しく温かい。お湯を沸かし、持参してきたお菓子を広げてコーヒータイムを楽しんだ。周囲には桜の木が沢山あった。淡いピンクに山頂が染まった頃再び訪れたい山である。

     
太い樹が邪魔だが日光方面も見える    西側    雨巻山方面

帰路、路傍の田畑に残る雪が美しい

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コメント (11)

こんばんは。
一日で三座は凄い! ケン坊が県東で歩ける三座としたら...と想像した三座をまっちゃんが歩いたとは...
まっちゃんのことだから、鷲子山・萬蔵山・花瓶山かなと推測してました。
鷲子山の山頂は見つかりませんでしたか? ケン坊も2回目に踏破です。最初は、方向違いの(売店の方に教えてもらい)山上神社の裏手に行っちゃいました>笑<

鎌倉山は大瀬ヤナの方から急斜面を登りましたが、車で山頂近くまで行けることを知った後は山頂まで車です...雲海を見るのは全てこのパターンです。

芳賀富士も遠くから見ると容姿がいいですよね。もう少し高かったらもっと人気が出るのにと思ったりして...途中にあった”夫婦桜”の木は味がありましたよ>笑<

まっちゃん、こんばんは^^
県東、、、どことどことどこだろう?って、、、考えてたんですよ!!
なるほど、奥様とご一緒なので「厳選3座」、素晴らしいプランニングです~~~
私は、鎌倉山を大瀬のヤナのほうから1度、
そして、芳賀富士をまっちゃんと同じルートで一度
鷲子山は、まだ未踏。

それはそうと、たしかに、鎌倉山の山頂、、、ちょっと難しいですよね
東屋のところにも看板があるのに、、、
実際の栃木百名山の看板は、、、かなり見つけにくい場所にありますので(汗)

PS パノラマ写真の景色、最高です!!(拍手)
  座布団3枚は、かたいです~~~~

書き忘れ、、、
そばの里 まぎの
栃木放送の新そばスタンプラリー協賛店だと思いますが
まっちゃんは、スタンプラリー、、、やってないですか?
わたしは、ここ2年、、、参加中
全然、、、当たりませんけど(滝汗)

Non:

 こんばんは。ほうほう、こういう3座でしたか~ よく厳選されていますね。ドライブにも良いし(^^)
 どの山も思い出がいっぱいです。鎌倉山は、亀三郎さんと同じで大瀬のやなの方から、単独&2人で。
鷲子山は、単独×2回&2人で1回。展望はあまりないけど、あの境内の雰囲気が好きなんですよね。
奥の稜線(東尾根)をたどってみたいなぁと思ったり。芳賀富士はそれこそ最近、少し手前に車を停めて。

 下野新聞の『栃木百名山』本については、あまりピンポイントのこだわりがなくて、そこまで読んで
ないかも(笑) 少し前の記録だから、今だったら… と、文中に{改訂版}の文字。そっか、
私は改訂版は購入していないので分からないのですが、細かいところは見直しされてないのですね。

リンゴ:

私の場合も鎌倉山と雨巻山、芳賀富士と高館山など、1日で2座歩いた事があります。
県東エリアは手頃な山が近い範囲で揃っているのでまとめて歩くには計画し易いですよね。
鷲子山は那珂川町側の旧参道から歩くのも味があって良かったです。

まっちゃん:

ケン坊さん、こんばんは。

一日で三座と言ってもほとんどドライブですから(汗)
改めて別な機会にじっくり汗をかいて登ろうと思います。

鷲子山の山頂はやはり巨大ふくろうの奥なのでしょうか?
こちらも次回お楽しみにとっておきます(^_^)

"夫婦桜"は片方折れちゃってるんですかねぇ。ちょっとがっかりものと言おうか、なんと言おうか、おしどり登山だっただけに残念でした(爆)

まっちゃん:

亀三郎さん、こんばんは。

「厳選3座」、歩き僅少という点では大成功でした。
鎌倉山山頂は改めてリベンジしに行きます。少しアレンジ入れて周囲探索も加えようかなと思ってます。

スタンプラリーは、以前から知ってはいたのですが今まで参加したことがありませんでした。
家内と蕎麦屋はあちこち廻るほうなので今度チャレンジ検討します。

パノラマ写真はたまたま撮れただけですから、写真上手な亀三郎さんの座布団三枚はとても恐れ多いです。

まっちゃん:

Nonさん、こんばんは。

亀三郎さんへのコメントと重複しますが、楽々の「厳選」度合いには自負アリです(^^;

冗談はさておき、流石栃木百名山に選出されているだけに皆良い山ですね。
山頂に敬意を表し、機を新たにしてじっくりと自分の足で登るべしと思いました。

まっちゃん:

リンゴさん、こんばんは。

県東の栃木百名山、自分は萬蔵山・高館山・松倉山が残っています。
栃木百名山クリアって今まで意識したことは無かったのですが、残り21座になってくると何故か自然と気になってくるのは面白いものです。とは言っても残った山にはかなりハードル高めな山が5~6座残ります。

先日の前黒山もそのうちの一つ。惜しいことをしましたが、でも前黒山は先日見た限りでは林道奥まで車かバイクで行ってしまうと、夏道の藪急登も距離が短いのでさほど苦労せずに登れそうな気がしています。むしろ残雪期なんかも狙いめかもしれません。

こんばんは。
夫婦桜はどうやら一本の木を指しているようです。
つまり一本の木に男女の姿が同居している?
下記アドレス(ケン坊の芳賀富士)で、ブログを見てください。
http://kenbosuzume.blog35.fc2.com/blog-entry-639.html
ケン坊が見た夫婦桜の写真と推測が載ってますので...>恥<

まっちゃん:

ケン坊さん、こんばんは。

右に切り株があったので心配しちゃいましたが、同居なら安心ですね(^^;

記事のほう、拝見しました。
山頂に雪だるまがあるのも低山ならではの情緒ですね。
雪が降った翌朝、誰も登る前のいの一番行ってみたい山です。

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  • 里山逍遥
    栃木の山とその周辺の低山を巡る日々「里山逍遥」。もぉ、このタイトル見ただけで直ぐに相互リンクを申し込んでしまいました。新田次郎さんと飲んだことがあるという凄い方です。登山に対するフランクな考え方も共鳴できます。
  • リンゴの叫び!
    季節の移ろいと自然の姿に心惹かれるブログ主さんの記事は、山好きな人ならきっと共感することと思います。自分も長い間隠れファンでしたが、この度相互リンクさせていただきました。
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    バイク仲間であり山仲間のなおさんのブログ。ブログ名のPIAN PIANO.(ピアン ピアーノ)は、イタリア語で「あせらず、ゆっくり」という意味だそうです。

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