天気の良い季節でも霧の多いことで有名な霧降高原へニッコウキスゲを見に行くことにした。
第三リフト乗り場に着くと、やはり濃霧で視界不良。今日のコースは第三第四とリフトに乗り継ぎ、丸山{1689m}から八平が原へ抜けて駐車場に戻ってくるプチコースである。今回は初めての家内との二人だけの山行になるが、なるべく簡単に歩けて花のある所。そして多少の雨(霧雨)でも風情のあるところということで、このコースに決めた。
深い霧の中、圧倒的に大多数を占める一般観光客に混じりリフトを2本乗り継ぐ。我々は傘もカッパも防寒着も持っているのに、こんな霧雨の中、よくぞ皆あんな軽装でこれだけの高度地帯にやってくるものだなと感心。下りのリフトで降りてくる人達は一様に、寒さと先ほどからいくらか強まってきた雨足に表情も曇りがち。
第四リフトに乗る前に我々もカッパを着込んでキスゲ平へ到着だ。晴れていればそれなりの眺望だろうに、というのは来る前からの織り込み済みなので言っても詮無き事。ニッコウキスゲとタムラソウの咲き乱れる様をしばし眺める。
ここからはいよいよ山道になる訳だが、少し進んだ丸山分岐手前の広場でアクシデント発生!
突然家内がステンと尻餅。何でもない場所だったのに運悪く泥に足を取られた模様である。ウォーキングシューズ故グリップが無かったのが原因であろう。透明のビニールカッパ(一応山用)に泥がべっとりとくっついてどこから見ても"転んじゃいました"状態である。
今回は私もカッパを着込んで山に登るのは初めて。足許の悪い登山道も初めてなのでいつにも増して慎重に歩を進めていく。それでもあっという間に山頂へ到着だ。コンディションの良い時なら、キスゲ平からの丸山往復は小さな子供を連れたファミリーハイキングなどでももうってつけであろう。
ガスで何も見えない山頂で簡単な昼食を済ませる。予定していた八平が原への下山ルートはガイドブックに急斜面ありとの記述があり、実際地形図を見るとさもありなん。先ほどの家内の尻餅の一件があったのでおとなしく往路を戻ることにした。
山は登りより下りのほうが難しいとはよく言われることだが、今日の下りは実に難しい。帰りはいずれにせよリフトは使うつもりは無かったので、キスゲ平から先も登山道を歩いて下った。ツルツルの部分があちこちに待ち受けていて難儀する。それこそ一瞬でも気を抜いたら泥んこになるのは必至。真剣にルートを選び、藁にもすがる思いで樹の枝や根っこに世話になりながら降りていく。
途中我々が感じたコース一番の難所とおぼしきポイントで、下から軽装で傘を差しながら登ってくる夫婦に出会って肝を潰した。山登りとはまったく無関係の格好でどうやってここまで登ってきてそしてまた下山していくのか。呆れて開いた口が塞がらないとはこの事である。
第三リフト脇の登山道になると斜度はぐっと緩くなりようやく歩くのも楽になってきた。軽装の観光客がまた下から登ってくる。どうやら登山道周辺にニッコウキスゲの群生があるのではと思ってやってきたようだが、聞かれた先の状況を説明すると納得して程なくUターンした。この時期の霧降高原は、こんな雨の登山道までヒトに遭ってしまうものなのである。
無事自宅へ戻り、早速家内のトレッキングシューズを買いに行った。これで次回から足の備えは一安心だ。かくして家内を山へ引きずり込む計画は「山登り」のように小さくても確実に一歩踏み出したのである(^_^)
今回はGPSはザックにしまい込んで記録は無かった。また、コース自体も難しいところ危険なところも皆無であったが、次回訪れる時はリフトを使わずに登り、そして出来れば眺望を堪能し、八平が原周遊を家内と二人で果たしたいものである。
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第三リフト |
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丸山 山頂 |
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キスゲ平らの下山道標 「歩いて降りる人」と、ことわるところがいかにも観光地 |
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