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2009年07月 アーカイブ


2009年07月20日

念願の朝日岳

-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 記録を見てみると、茶臼に初めて登ったのが丁度一年前の7月21日。今日と同じ祝日の「海の日」である。特別に狙った訳ではないのだが、奇しくも同じ旬に登るとは、体内登山時計でも内蔵されているのか。

 という冗談はさておき、今回は昨年断念した朝日岳リベンジである。初めの登りをロープウェイに委ね体力温存。出来うる事なら三本槍ピストンも狙いたい所だ。

 朝日岳リベンジを共に狙うH君の車を、混雑極まる駐車場にやっと押し込みロープウェイに観光客と共に乗り込む。山頂駅に着くとひんやりとした冷気が体を包んだ。昨年は半袖で日焼けしてしまい大変な思いをしたが、今年は長袖のメッシュウェアだ。若干肌寒い程だが、じき体が温まればOKだろう。念の為にヤッケも持ってきて正解だ。

 だらだらとした登りを詰めると牛ヶ首。今日も茶臼岳は猛々しく噴煙を吐いている。エネルギッシュな胎動を感じながら、外輪を進み峰の茶屋跡へ。

 H君は先日の高山で股関節の違和感(痛み)が出ており、今日は峰の茶屋跡で進退判断という予定であったが、この僅かな区間の登りでもやはり痛みが出てしまったようだ。朝日岳までは鎖場もあるしエスケープルートも無いので危険と判断。彼自身も納得してゆっくり下山する事にした。

 山頂までは往復でおおよそ1時間半程度。彼をそれだけ待たせるのは心苦しかったが、殆ど汗もかいていないこの段階でついえるのもひどく残念であった為、自分一人で朝日岳をやることにした。

     
今日も茶臼岳は雄々しい    いざ参らん朝日岳へ   

 始めの剣が峰を巻くあたりは牛ヶ首周回部と似たようなダラダラした登り。段々と岩場が多くなり斜度がきつくなってくる。

 ガイドブックなどでも案内のある鎖場が途中にあったが、やはりメジャーコースとしては要注意箇所なのだろう。だが、日頃未整備里山の難所(?)で鍛えているせいか全く問題なし。

 直下の登りで乱れた呼吸を"朝日の肩"で整え、最後のガレ場を登り山頂へ到着。

     
   敢えて言えば難所か    朝日の肩は広々としている

 南月山から見た茶臼岳も良かったが、朝日岳から見る茶臼もまた格別。狭い山頂だが360度の展望に立ち、リベンジを果たした溜飲を下げることが出来た。

 先ほどまで良かった眺望も、駐車場方面から大量のガスが上がってきて、下山を始める頃には茶臼はすっかり覆われてしまった。

 隠居倉は手を伸ばせば届くくらいにすぐそこであるが、今日はH君を置いてきているのでまたの機会としよう。朝日の肩で稜線を北上するハイカーを傍目にしながら若干残念な気持ちで往路を下る。

     
   朝日岳山頂    遠く三本槍と手前隠居倉

 峰の茶屋跡で小休止を兼ねて手早く食事を済ませてから急いで下山。中の茶屋付近では幼稚園生の一行が元気な声で「やっほー」。毎度お馴染み茶臼岳登山の光景だが、引率の教師の話ではここでUターンして下山してから食事らしい。大気の状態が不安定という予報を聞いていれば引率者として適切な判断であろう。昨年あたりにやはり幼稚園生のグループの下山時間が夕方になってしまった騒動が(けが人等は無し)があったようで、関係者も神経質になっているのだろう。

 下山途中に正面に見える鬼面山への緩やかな稜線が先ほどから気になっていた。というのも、昨晩「栃木の山紀行」さんの鬼面山を読んでいたからだ。アプローチが非常に難しそうなのとそれなりの標高なので、単独で侵入するのはかなり危険度が高い。だがかなり登高意欲をそそられる山だ。情報・仲間・体力・感、総合的な実力がもう少し充実しないと難しいのは間違いない。だが、いつの日かそれらを備えて是非行ってみたい場所である。

 下山を終え、車の中でエアコンを効かせていたH君に「早かったですね。まだ1時間位しか待っていませんよ」と言われた。彼が下山に時間を掛けすぎたのか、それとも先週にわかスポーツジムで鍛えた効果がもう出たのか。真相は定かではないが、ジムの効果が出たというのは妄想に違いないと考えるほうが間違いないだろうよ。

 という事で、今回も那須岳は次回リベンジで幕を閉じることになった。

  
ガスが濃くなってきた    気になる存在、鬼面山

概略コースタイム
ロープウェイ山頂駅発(9:35)-牛ヶ首(10:03)-峰の茶屋跡(10:30)-朝日の肩(10:56)-朝日岳(11:05)-休憩
下山開始(11:12)-朝日の肩(11:19)-峰の茶屋跡(11:45)-昼食休憩-再出発(11:55)-
峠の茶屋(12:29)-駐車場着(12:41)

2009年07月19日

スクーターで散歩

090719_01.jpg

 バイクを赤男爵に車検に出した。こだわりオヤジの営む某スズキ系二輪店と最後まで迷ったが、代車を無料で貸し出してくれるというので赤男爵に転んだのである。

 代車はスクーターになりますが、というのでてっきり原チャリスクーターでも貸してくれるのかと思いきや、symとかいう台湾メーカーの250ccスクータであった。

 スクーターは大型の教習でスカイウェーブ600にちょこっと乗ったことしか無かったので興味はあったのだが、自宅までの約1Kmの走りで「ふーーんこんなものかぁ」程度の感想であった。

 今日(19日)はひょんなことから暇をもてあまし気味、どうせガソリン満タン返しならちょこっと散歩してくるかと乗り出してみた。

 結論から言ってしまうと、確かにオートマとライポジはラクチンこの上ないが、やっぱり面白くない。特にリッターバイクを経験した者にはあまりにも非力過ぎるエンジン。車検を考えて250ccが売れるのだろうが、市街地を実用車として走るなら不足は無いが、とてもツーリングを楽しむものでは無い。

 と、辛口になってしまったが、たまには足を投げ出して殿様座りで流すもの面白いなと思った次第。借り物なんだから文句言うなって>自分

2009年07月11日

高山で森林浴

-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 高山(たかやま){1667.5m}はiいつか登ってみたい一座だったが、山頂からの眺望に乏しいということでなかなか足が向かなかった。

 先日ネット仲間のNonさんが高山から千手ヶ浜に降り、西の湖から低公害バスを使って小田代原経由で歩いてきた記事を掲載されており、これに触発されてしまった。まだ梅雨が明けていないこの時期の山行なら単純に歩きだけを楽しむのも良いだろう。

 五月の赤薙山以来ご無沙汰のH君に声を掛け、彼の車で竜頭滝駐車場へ。結構早い時間なのに既に車が沢山駐まっている。奥日光の予報は「曇」、男体山も上の方はすっかり傘を被っている。そんな梅雨空でも、人気観光地は新緑を楽しみたい人達で賑わっている。

 駐車場から少し戻り道標に従いアスファルト路を進むと、突き当たりからが登山道。防護柵の扉を押して進むと一面の広葉樹の森が迎えてくれる。笹も青々としている。体全体に緑の息吹を感じながら進む森林浴登山の始まりだ。

     
ここから登山道    防護柵    気持ちの良い森林浴

 山頂からの主尾根の末端に位置する峠に辿り着き、左を見るとコース外の小高いピークがある。事前に地図で気になっていた1506mPへ続く方角だ。見ると、落ち葉の敷き詰められた斜面は草も無く見通しも良い。GPSに1506mPへのコースを忍ばせてきているのだから確信犯なのだが、「H君、ちょっと寄り道しようか」などと涼しげに自分。

 初めの斜面は地図で示される以上にキツめの直登。あとは等高線に無い小ピークが2つ程。年期の入った巨木に目を奪われながら緩い斜面を登ると静かな1506Pへ到着した。プチ寄り道もまた楽し。

     
道草せいでか    何も無い1506P    道草から復帰

 道草から復帰して本コースへ戻る。峠からは犬連れの夫婦と抜きつ抜かれつで進む。道はしっかり整備されているしコース自体も険しくない。これで山頂の眺望が良ければさぞ人気のコースになっただろうにと惜しまれる。

 山頂直下のジグザグを登る頃になると時折雲間から陽が差し込んでくるようになった。ふと樹間から景色もちらほら見える。さぁ、あと一登りだ。今日はH君のペースがいつになく遅いようで、お陰で自分は珍しく息が乱れない。

 山頂は既知ではあったが見事に眺望無し。まぁ登路が気持ちよかったから全然気にはならない。

 途中にも見かけたが、緯度経度の書いたプレートが山頂にもあった。念の為に照合してみると、分の下の桁が少しずれている。一応測位誤差は±4mなのでかなり正確な筈だ。事実帰宅してログを落としてもきっちり三角点の場所なのでどうしたことかと調べると、表示単位が違っていたのだ。プレートは分以下の桁が秒。GPSは分を少数で計算して表示しているという違いであった。そういえばGPSの設定で表示を変えられたなと思い出す。早速秒設定に変更した。

     
高山頂上    微妙に差が・・・    2ヶ月ぶりで調子いまいちのH君

 暫し休憩の後、中禅寺湖を目指して下山開始。それにしても良く整備されたコースだ。さして難しくも無い所に真新しい鎖が設置されていたりと、行政の力の入り方が伝わってくるようだ。事故を出してイメージダウンしたく無いのだろう。

 比較的だらだらとした下りは膝に優しいことこの上も無し。緑のシャワーを浴びながらのんびり進むこのルートは、日頃の仕事のストレスを癒すには持ってこいのように思われる。

 小田代原へ直接降りる道を分ける無名峠では、峠を吹き抜ける爽やかな風に包まれながら眼下に広がる緑の風景に贅沢な溜息をつく。

     
ゴージャスな鎖    緑が眩しい下山路    無名峠から

 谷沿いに降りる頃になると、沢音が聞こえだし、沢が幾筋も合流する頃になるとそれまで主役一辺倒だった笹に代わり、これまた青々とした草原が拡がり始めた。まもなく中禅寺湖の水面が見えて来て下山はお終いとなる。

 岸辺に近づくと、白砂と澄んだ水が美しい。騒がしい観光客もここにはいない。静かな岸辺だ。秋の紅葉の時期はどうだろうか。また訪れてみたいものだ。

  
中禅寺湖はすぐそこ    白砂が美しい

 湖岸のよく整備された遊歩道を伝い千手ヶ浜へと向かう。途中大きな岩があったり、様々に表情を変える湖岸を楽しみながら進むと、やがて遊覧船の桟橋が見えてきた。

 低公害バスの停留所の場所を示す案内板を確認してから食事とする。他にもバス待ちで昼食を広げているグループがちらほら。中には昼寝を決め込んでいる夫婦も居た。皆それぞれに奥日光の静かな一日を楽しんでいるようだ。

  
千手ヶ浜桟橋    千手ヶ浜にて

 定刻通りにやってきたハイブリッドバスからは時間的にハイカーの姿は無く、大半が重そうな一眼カメラを手にした人達が降りてきた。入れ替わりで我々も車中の人となる。

 小田代原の停留所で降りて竜頭滝方面への周遊道を目指したが、停留所では無くて周遊道入り口で降ろして貰えば良かったと後で後悔した。だが、車道歩きも案外風景が良かったので結果オーライだろう。(下・左写真)

     
小田代原       戦場ヶ原

 周遊道は、後半の何処までも続く笹原にいささか食傷気味になるが、コース最後の滝は爽快!今日はどちらかというと山以外が主役。そんな奥日光森林浴ハイクであった。

     

概略コースタイム
駐車場発(9:01)-(途中会社から電話有り10分中断)-道草分岐の峠(9:38)-1506P(9:46)-峠へ復帰(9:55)-
高山頂上着(10:48)-再出発(10:55)-無名峠(11:25)-中禅寺湖岸(11:58)-千手ヶ浜着(12:16)-昼食休憩-


低公害バス
千手ヶ浜発(12:45)-小田代原着(13:03)


小田代原発(13:05)-遊歩道入口(13:15)-戦場ヶ原展望台(13:29)-駐車場着(14:13)

2009年07月05日

古賀志山、早歩き


-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 前回の赤薙山からもう2ヶ月ほど山を歩いていない。いい加減だぶついてきた腹周りとみるみる衰えてくる足腰が不安になってきたが、どうにも梅雨空のうっとおしさに今一つ腰が上がらない。

 昨晩は夜半にかなり強い雨が降っていたので、若干晴れ間が覗く今日の近場の山はさぞかしサウナ状態だろうという弱気もあった。軽くジョギングでもするくらいの気持ちで自宅を出る。

 近場で手軽な山は幾らでもあるが流石に冬場の薮歩きのような訳には行かないので、コースがしっかり整備された古賀志山の道標ルート、それも歩行時間最短の「階段コースを車道最高標高地点からのピストン」とする事にした。

 城山西小学校側から林道を登り、最高標高点から赤岩ダムに向けて下っていく辺りが通行止めになっているのでここへ車を置く。先客1台有り。

 脇にある登山口から、通称「階段コース」を目指して入山する。懐かしいかな。2年前の冬、歩き初めの頃に登ったルート。あの時は赤岩ダムから舗装道を延々と歩いてここまで上がってきて、登山道に入る前にかなり息があがっていたような思い出がある。道標によれば山頂まで700mらしい。下の方に手書きで30分とも書いてある。2年前にここを歩いた時はこの700mがとてつもなく遠い距離に感じられたものだ。

 昨晩の雨で枝や葉に水を満々と湛えた山道は少しむっとした感じがしたが、何よりも懐かしい気持ちで足元が軽い。

     
最高標高点に駐車    懐かしの階段コース登山口    出たな!階段!

 丸太で組まれた階段を少し登ると、直登コースと階段コースの分岐がある。前回は"岩場あり"という言葉で迷わず"階段"を選んだ。岩場なんか危なくて歩けないという気持ちもあったが、それ以上に"直登"という言葉に自信が無かった。

 この「直登コース」についてはその後ネットでハイカー諸氏の情報を得ていたので、今回は安心して進む事が出来た。

 実際に岩場といっても東稜の岩場や中尾根のダム側取り付きの岩場に比べれば、岩場と表現するのが適切かどうか迷う程度なのでまったく問題は無かった。もっとも、高齢者のビギナーの方には少し難しいかもしれないので"岩場有り"の道標は正しいだろう。

 身長を少し超えるか越えないか程度の岩を所々登っていく。角度は緩いしホールドも充分。岩はルートの途中に階段のように出てくるような感じなので、左右に落下する可能性が低いので危険はほとんど無い。この岩の多いコースは、高度を上げていくと所々ルート脇に岩のテラスがあり眺望が開けてなかなか気持ちが良い。

 ちなみに下右写真は、ルート軌跡図中に記入した「展望岩」から見た雨乞山方面である。いつも登っているコースと違って、南側からの景色なので新鮮な角度だ。

     
直登コースをチョイス    岩と言ってもこの程度    珍しい方角から雨乞山を望む

 上のほうに携帯電話の大きなアンテナ塔が見えると山頂はすぐそこである。冬場は沢山のハイカーでごった返す山頂も今はひっそりとしているが、たっぷりと緑を蓄えた木々の葉が代わりに賑わいを見せているように感じられた。

 山頂で一休みして御岳まで足を伸ばす。此処もまた冬場は雪の日光連山を眺めるハイカーで足の踏み場も無いほどだが、先客は小学生の息子とその父親一組だけ。

 真っ正面に今冬歩いた岩崎の峰々がよく見える。この間はあちら側から今立っている御岳や赤岩岳方面を見渡したっけ。そういえば岩崎から古賀志559へ向けて縦走を考えたことがあるが、こうして見ると地図で見た以上に559手前の辺りが険しそうだ。何よりも露出している岩が牙を剥いているあたりはちょっと自分の力量では難しいであろうと思う。

     
山頂はひそっりと    御岳より岩崎の峰々    559も青々としている

 下山は素直に階段コースを辿ったが、階段はどうも相性が悪い。僅かな距離なのに右膝に違和感有り。やはりこれは少しトレーニングしないと夏場の山を歩けないなと実感。

 自宅に戻ってシャワーを浴びても未だ正午前。たまにはこんな山歩きも良いものだ。

  
   おまけの坊主山

概略コースタイム
駐車地発(9:13)-古賀志山(9:52)-御岳(10:09)-坊主山(10:43)-駐車地着(10:45)

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