-- 『e-trex Leggend US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
連休最終日は、4月からあまり恵まれなかった天候の溜飲を下げるようなピーカン。雲一つ無いような青空の下、これまた見渡す限り広大な景色を堪能出来る霧降高原の大山へ行ってきた。家内とそろそろ山行をと考えていたが、やはり楽チンで景色の良いところが必須条件。ガイドブックを精査すること数週間。大山を霧降第三リフト前からの「山下り」となった。
大山へ登るコースは、霧降の滝方面から周回するコースとバスの終点である霧降高原から下ってくるコースのいずれかが一般的であるが、今回は楽ちんコースが必要条件なので迷わず第三リフト駐車場へと車を駐めた。
駐車場から見える景色が既に絶景の中にあり、リフト乗り場へ向かう連絡トンネルをくぐった横から大山へのコースはスタートだ。雄大な景色を見下ろしながら笹の斜面を降りていくのだが、はじめに下りというのもかなり新鮮な体験だ。
少し急な部分もあったが、程なくのんびりした雰囲気の道となる。下り一辺倒故に、家内からは「下りは飽きてきた」などという発言も飛び出してきた。
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第三リフト脇からさぁ下山? |
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笹の中を降りていく |
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のんびりハイキング |
ミツバツツジが所々見事に咲いてはいるが、まだまだ蕾の株も多い。少しタイミングが早かったようだ。もう少し経てば燃えるような花の道になるのだろう。
枯れ沢の合柄橋へ到着すると、ここからは僅かだが登りがある。
緩い登りを進んでいくと牛の防護柵があり、更に人がやっと一人通れる位のゲートがある。このゲートの向こうが放牧地になる。確かに牛は通れない幅だが、大柄な人も通過が難しいのでは?と要らぬ心配をする。肥満の方は立ち入り禁止なのか(^^;
こんもりとした放牧地の向こうに大山の頂上とそこにあるあずまやが見える。緩い斜面であり一気に行ってしまいところだが、先ほどまで元気だった家内のペースがガクンと落ちる。まぁ休み休み、そろりそろりと参ろう。
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牛よけがあって・・ |
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巨体の人は通れないかも |
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牧場内を登る |
山頂からは見事な景色が広がる。東側の赤薙山が存在感を誇示し、いつもと違った角度の男体山がグロテスクに顔を出している。南側の緩やかな傾斜の放牧地と遠景の山々のコントラストはいかにも牧歌的。さして苦労もする事なくここまでの好眺望を得られのもあっけない気がするが、楽ちんハイキングならではであろう。
今回はストーブ初体験。先日遂に入手してしまった。
ただコーヒーを熱々で飲みたかっただけなのである。お湯を沸かすのみという、ままごとのようなうポテンシャルの低い使用方法なのだが、それでも何となくわくわくするものだ。
お湯を沸かすというこだわり故に小さなヤカン(トランギア製の0.6L)も同時に購入した。結局、ストーブ本体、ガスとこのヤカン、水も加えると結構な荷物になる。単独の場合は持って行くのが難しいかもしれない。
屋外で実際に使うのは初めてであったが、目の前でお湯が沸騰するのを見るのはなかなか楽しいものだ。個包装の簡易ドリップなれど、熱々のお湯で淹れたコーヒーが美味しかったのは言うまでもない。
昼食を食べている時に一緒になった単独行の60過ぎ位の方の話によると、例年GWの頃に来ているが、いつもツツジは輝かんばかりに咲いているのに今年はまだ咲き揃っていない。こんな事は珍しいとか。冬が寒いと開花時期も遅れるだそうだ、
下山は(スタートから下山しているのだが)山頂から南へ進路を取り、霧降の滝まで下っていく。出だしは少し牧場の舗装管理道を歩くことになる。
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珍しいまっちゃんの写真 |
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ストーブ初体験 |
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下山出だしの管理車道 |
舗装路とはいっても車の往来がある訳ではないので、やはりのんびりと歩ける。だが、真夏はいくら高地といえどもここはちょっと歩けないだろう。遮る木が無いので日差しが直撃だ。
猫の平にもまた、あずまやがある。時間によってはここで昼食にするのも良いだろう。
ここからはコースが二手に分かれる。マックラ滝方面へ行く道と南東の尾根を辿る山道。
南東の尾根を予定していたが、コースの入り口にロープが張ってあり道を塞いでいる。特に立ち入り禁止の立て札なども見あたらないし、道標もあるので様子を見ながら進んで見ることにした。
笹が深く生い茂る道は、それまでの明るい牧場の雰囲気と一変して静かな山道となった。ひっそりと咲くつつじもまた美しい。
歩く人があまり多くないせいか、踏跡もところどころ薄く、腿のあたりまでかかる笹をかき分けながら降りていく。所々に道標を見つけてコースを外していないことを知る。
山相が針葉樹林帯へさしかかると途端に道が一変した。それまで笹の中に細々と続いていた踏跡が突然作業道にかき消される。作業道もまた縦横無尽に付けられており、本来のコースを見つけるのがかなり難しくなってきた。この辺のことを考えて入り口にロープがかかっていたのだろう。ハッキリとした道しか歩いた事のない人にはかなり難しい状況になるのは想像に難く無い。
作業道に引き込まれると失敗する可能性が高いので、ここでGPSと地図の出番である。幾らか道捜しはしたものの、結局方角を合わせて作業道(のような)荒れた道を辿っていくとそのうちまた道標が現れてまずは一安心だ。
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猫の平からまた山道へ |
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静かに咲くつつじもまたよし |
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笹深い道 |
針葉樹の森から再び広葉樹林帯へと飛び出す。メリハリのある山である。程なく渓谷を渡る。新緑に映えるせせらぎは、青森の奥入瀬渓谷をも彷彿とさせるような美しさだ。
渓谷からツツジガ丘までは最後の軽い登りが待ち受けている。あまりにも楽ちんな一日だったので私は軽い足取りで登っていくことが出来たが、家内は流石に疲れが出た様子で、重い足を引きづりながらも最後の一頑張りだ。
牧場付近ではまだ蕾だった赤いツツジが、ツツジガ丘手前では満開である。大した標高差ではないのにこうも違うとは自然はデリケートなもの。明るいツツジのトンネルをくぐり無事本日の山行を終了することが出来た。
帰路は霧降の滝前からバスに乗り第三リフトまで向かう筈だったが、大笹牧場行きの最終便が出てしまっていた為、第一リフトから先は徒歩になってしまう。私としては体力に余裕があったので10分20分の登りになんら問題は感じなかったのだが、家内のバテバテで共に第一リフトの客となった。
リフト券売り場の人からこんなアドバイス。「大山を周回される場合は、霧降の滝駐車場に車を駐めて、どうせ1回は乗るバスを朝の登りに使います。そうすれば下りは時間を気にしなくてもOK」。
なるほどね。コロンブスの卵的に明瞭なご指摘。目から鱗。それじゃぁリフト券が売れないだろう、なんてツッコミはしちゃいけない程親切なアドバイスであった。
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ツツジガ丘手前 |
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おまけのリフト |
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概略コースタイム
第三リフト駐車場発(10:12)-合柄橋(10:59)-牧場ゲート(11:35)-山頂着(11:48)-昼食休憩-
山頂発(12:18)-猫の平(13:11)-霧降川横断(14:05)-霧降の滝バス停着(14:42)
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