錦秋の只見周遊 in HEIJITU
代休消化で、かねてより目論んでいた平日の只見周遊を敢行した。紅葉三昧の400Km超のソロツー。午後は若干雲が広がってきたが、まずまずの天気でおなか一杯の風景に大満足の一日であった。
事前の気温データから考えて冬装備を整えての出発であるが、早朝の鬼怒川温泉川治温泉と標高をあげていくと山々の紅葉も徐々に鮮やかになり、伴って寒さも増してくる。五十里湖畔を走る頃には、冬用としては少し薄目のレイン用グローブの指先がかじかんできた。道路に設置されている気温計は9度とか7度とか、いずれにしても宇都宮市街地なら真冬といっても良い気温である。
休日の道の駅たじまは一般観光客に混じって二輪ライダーも賑やかなものだが、流石に平日、しかも月曜の朝の早い時間ともなると人もまばら。ましてや二輪は自分一人である。しばし缶コーヒーのぬくもりで指先を暖める。
グローブを冬用に替えて再出発する。国道352号に入るとそれまでも少なかった通行量が更に少なく、対向車後続車もほとんど無くなってくる。集落があっても道に人が歩いている光景など滅多になく、さながら廃村を一人孤独に走っているような錯覚に陥ってくるものだ。
天気予報では檜枝岐は晴れマークだが、この時間はまだ山腹に朝霧がまとわりついている。この低いところのガスも取れれば、その上空はすじ雲の広がる秋の空のようであるが、この朝霧の風景もなかなか美しいものだ。(下写真中)
舘岩村近辺の紅葉は今まさに真っ盛りである。中山トンネル手前の銀竜橋付近はまさに息を飲むような美しさである。実は、この先もっと素晴らしいポイントが多いだろうと思って写真を撮らなかったのを後悔している。他のエリアも甲乙付けがたいものの、全行程を通して単純に紅葉だけを見ると、ここが今回のベストビューだったと思うのに残念至極である。
檜枝岐を過ぎると、徐々に高度が上がっていき、尾瀬の玄関口である御池に到達する。このあたりはすっかり山から色が抜け落ち、もはや冬支度もほぼおしまいといった風情であった。
道駅たじま 貝割山 | 朝 霧 | 御池は冬化粧 |
新潟県境へ向かい、高度を下げていくとまたまた色づく風景へ戻ってくる。二つの季節を瞬間移動しているようで面白いものだ。丁度県境の所にある金泉橋から見る只見川が、紅葉に抱かれ美しく輝いていた。
奥只見湖の南岸を走る頃になると、沢が道をまたいで下へ流れ落ちる箇所が増えて来る。4輪では特に問題無いだろうが、2輪だと一瞬たじろいでしまう。慎重に通ればどうということはないのだが。行く手に沢が横断しているところは、普通はなかなか見られない標識があって面白い。(下写真右)
新潟県境 | 県境にある金泉橋 | 走行注意? |
場合によっては少し凹みが深い場合がもあるので通過には少し神経を使う。だが、こんなところも奥深い山岳道路を走る楽しさである。
つい二週間前に通行した時とはうって変わって赤一色の世界。是非写真をを比べていただきたい。
道に沢が | 二週間前と比べると |
枝折峠へ向かう |
すっかり秋景色の枝折峠からの山道を一つ二つとコーナーを捌きながら降りていく。ホント嫌になるほどコーナーの連続だ。しかし、ふと絶景に立ち止まり仰ぎ見れば、気持ちの良い秋空に鰯雲。あぁ本当にバイクって良いなと思う瞬間だ。
里に降り立つと、道の両脇に雪国特有のかまぼこ型の屋根が目立つようになってきた。昼食休憩の予定であった道の駅ゆのたにが近づいてきたが、先ほどから対向車線には銀山平に向かう観光バスも多く、平日だというのにきっと混雑していることだろう。この静かなツーリングには観光客でごった返すガサガサした所は相応しくないのではと思い、少し足を伸ばすことにした。
小出からは国道252号を使わず、これまた鄙びた裏道(広域農道)を使って気持ちの良い走行である。農道の果てで国道252号へ合流し、道の駅としては地味な道の駅いりひろせで休憩とする。
特に変わったメニューも無かったが、蕎麦とうどんのセットと豆腐を頼んだ。名物と称される女神豆腐は、きめ細かなのどごしの中にもしっかりとした大豆の風味がありなかなか旨かった。
枝折峠 | 同 左 | 蕎麦+女神豆腐 |
道の駅いりひろせを後にすると、国道252号はどんどん高度を上げていく。六十里越だ。先ほどから付かず離れずオモチャのような線路が見えていた只見線の軌道も、遂に峠ではトンネルに吸い込まれていきしばしのお別れ。国道のほうも六十里越トンネルを抜けるとそこに田子倉ダムが姿を現す。
道駅いりひろせ | 六十里越へ | 田子倉湖が見えた |
百名山・百名水などがブームになって久しいが、ダム湖百選なんていうのもアリなのか。(下の写真左)
何でも百にくくれば良いというものでは無いだろうというツッコミはさておいて、ダムより高度を下げて只見の街へ到達。本来ならばここで国道289号へ折れるのが無難なところだが、今回はあえて国道252号を会津若松方面へ向けて進む。
すっかり川幅も広くなり、たおやかに流れる只見川を伴って暫く走る。横田の集落を右に折れると県道352号の松坂峠超えだ。この県道は南方を通る国道289号と共に冬季閉鎖になる。冬場は難所なのだ。
県道352号はありふれた裏道県道の風情そのもの。対向車後続車共に皆無だ。松坂峠に近づくにつれ、見事なまでの紅葉を一人占めして走行することができた。やがて国道289号へ合流すると暫しの道草もおしまいである。
田島のコンビニで休憩をとっていると、西の空が幾らか赤みを帯びてきている。明日も天気が良いのだろう。さぁあと少し。今日一日走ってきた道の情景に思いを巡らせながら宇都宮に向けて国道121号をひた走る。
田子倉ダム | 県道352 | 同 左 |
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