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連休山行二発目は、家内と登る栃木百名山。諏訪岳である。栃木百名山本のルートでは東武佐野線、多田駅を発着とするコースのCTが2時間40分。駅から京路戸公園までの往復が1時間となっているから、CT1時間40分の行程となる。幾らか登りらしい登りもあるようなので、家内のペースを勘案しても2時間ちょいも見積もれば充分。のんびりと支度をして遅めの9時頃に自宅を出発した。
京路戸公園駐車場に着いてみると、テニスコートに来た人達の車だけでハイカーの姿は無し。コート脇を真っ直ぐ進むと、幾らか荒れた感じの樹林と背の高い竹やぶに挟まれた登山道が続く。
薮は決して嫌いでは無いが、ここまでの密薮になると流石に無理をしても進入不能だろう。古賀志山で一度、そして昨年の燕巣岳から湯沢峠への県境尾根は、これを少し薄くしたような感じだったが、下りならなんとか。登りならアウトだ。
それにしてもこの山は登山道以外は殆どこういう感じの薮に覆われていて、バリエーションルートも組みようも無い程だ。自分が経験してきた山でこういう所は珍しい気がする。
少し緩めの登山道を淡々と詰めていくと京路戸峠。このへんからハイカーの往来が多くなる(といっても数組)。唐沢山からのピストン組と村檜神社からのハイカーが多い雰囲気で、京路戸公園側からは不人気の様子だ。
京路戸峠から尾根を登り始めると、ようやく山道らしい雰囲気になってくる。写真のような白い花があちこちを飾ってなかなか綺麗だ。所々咲終いのツツジがアクセントを添える。
山頂直下は幾らか急斜面となり、休憩の回数が多くなった家内もようやく山頂へ到着。先行者夫婦が食事中であった。
山頂よりの風景は、山全体の雰囲気とも相通ず。地味な感じだが、木々に囲まれた明るい風景が広がる。
北の尾根に向けての下山は案外急斜面。こちらを登りに使ったら家内からクレームが出たのは間違いなかっただろう。だが、下りも結構大変。家内の途中しりもち2回は内緒の話である。
無事京路戸公園駐車場まで戻って見るとこんな注意書きがあった。 「しし」の上にイノと書き加えられている。
途中の緻密な笹ヤブを見た時、そして下山最後の谷筋の窪地を見た時、直感的にこれはイノシシ居そうだなぁと思っていた。まぁ、危険と書いてありながらすぐ脇にはっきり「至 諏訪岳」の道標があるのも少し可笑しいものだ。大体、山頂からの下山ルートにはそんな事は何処にも書いていなかったら、下山しきって初めて知る警告というのもねぇ(笑)。
話がちょっと飛んで、帰りに道の駅西方でとちおとめジェラートーをいただく。嗚呼、これで今日のカロリー消費も帳消しか?
でも、このとちおとめジェラートって美味しいのでまだの方には強くお勧めだ。
で、・・・更に話は飛ぶ。
家に帰着したのがまだ3時頃。日もまだ充分に高い。
それでは、とオフロードバイクを引っ張りだして久々の散歩に出かけた。場所は定番の半蔵山周辺の林道探索。
鬱蒼とした林道にも一箇所だけ外界が見えるビューポイントがある。お気に入りの場所だ。
こんな所まで来ると、ちょいとそこの斜面によじ登って、その後は薮をかき分け稜線キープなんて気分にもなってくるが、あくまで今日は(バイクの)散歩である。
半蔵山の南側(栗谷沢ダムの北側)エリアを一通り走った後、旧道の鞍掛峠へ。道祖神脇にバイクを止めて上を仰ぎ見る。
鞍掛山から半蔵山に至るには此処を降りて来なければならない。以前、半蔵山から池ノ鳥屋まで縦走し鞍掛峠に降り立っている。だがここから鞍掛山へ至る道筋は地形図を眺めるだけではどうにもイメージが沸かない。正面突破するには等高線が混みすぎているから。
あ、でもよく見るとあそこにも、そしてあっちにも意外とルートはあるじゃないか。帰ったら早速地形図を眺めるべし。これで次の冬のネタがまた一つ楽しみとなった。
一旦日光街道に抜け(実は途中で数箇所遊んできたがそれは割愛)最後は定番の林道牛沢線を走り抜ける。郷土の山、半蔵山を縦貫するこの林道も散歩の定番コースだ。
降り立った田口の集落はすっかり田んぼに水が張られて、後は田植えを待つばかり。そんな里を見守る半蔵山と写真を一枚パチリ。
以前、Mixiの山行で明神ヶ岳と持丸山ダブルヘッダーに参加した時のこと。健脚メンバーで、明神ヶ岳をついていいくのが精一杯であった。昼食後に登る持丸山はペースが極端に落ちてしまい、序盤でギブアップ宣言。メンバーは自分を見捨てずに一緒に計画を中断して下山してくれた。当時も今も大変申し訳無い思いがある。
そんな持丸山のリベンジだが、稜線に薮があるということなので登るなら新芽も少ないこの時期しかないだろうと思い立ち、GWの一本目として登ることにしたのである。
ちょっと言い訳になるが、実はここのところ仕事が忙しくて今回の山行は準備不十分。天気予報も昨晩ちらっと見ただけで、今朝の天気図や予報を見ないで出発したのが敗因であった。
鬼怒川温泉を過ぎた頃から北の方角の空がやけに暗い。川治温泉を走り抜ける頃には路面が濡れだし、やがて本降りになってしまった。登山口に着いてしばらく様子を見るが、思わせぶりに日が差しかけてはまた次の雨雲が通り過ぎるといった感じの繰り返しだ。約1時間ほど待機するも一向に好転の兆しは感じられない。
「今回も縁が無かったのか」と大変残念ではあったが、雨の薮を歩くのも気乗りしないので敗退を決意。まぁ三度めに賭けようじゃないか。
来た道を戻り車を走らせると、鬼怒川温泉付近から嘘のように青空が広がっている。振り返るとやはり北側は雲が厚くかかっているので、恐らく同じ状態なのだろう。いや、そう思いたいものだ。
林道西前高原線への標識を見ると、ロートルな頭脳がほぼ反射的に反応した。「そうだ!鶏岳登ろう」と。
林道から見る遅咲きの桜と目に染みるような青葉。これを見ただけでも随分心が軽くなる。昨日の荒天の名残で等圧線が狭くなっているせいなのだろうか。風はかなり強い。
これから登る鶏岳がよく見える。相変わらずトサカのように尖った山だ。
林道の空きスペースに車を停めて歩き出す。6年前、息子が進学で東京へ行く前に一緒に登った最後の山である。
あの時は山も今ひとつ目覚めていなかったような気がするが、ひと月遅れのこの時期は緑の芽吹きが目に眩しいほどである。
ちょっと勢いには欠けるが、ツツジだって健気に咲いている。地味な山にも春は確実にやってきているのだ。
ちょちょいと片付けてやろうじゃないかと登り出すも、7合目のゴーロから先の急登、トサカの核心部分はやはり辛い。6年という歳月で忘れ去ってしまった辛さを一歩また一歩と噛み締めながら登っていく。
頂きを雲に覆われ、ちょっとご機嫌斜めな男体山と女峰山がお出迎え。風も少し強いけれど、ぽかぽか日差しの山頂はやはり居心地が良い。
のんびり山頂を楽しんだらゆっくりと下山。今日は時間が沢山あるからね。おかしいな、下りの膝が笑ってる。やはりトサカには今回もヤラレたようだ。
塩原周辺の栃木百名山で登り残しの安戸山。眺望はほぼ無く、ネット評ではかなり地味な山であるということでなかなか足が向かなかった。植物学者でもある昭和天皇が登られたという話は有名だが、季節を合わせればきっと色んな種類の植物や花を見ることが出来るのだろう。そんな安戸山だが、いつかは登ろうという気持ちで折りにふれ地形図を眺めていた。自然と目に入るのは南東に伸びる尾根。そして主稜線突端の1055mPが気になる存在である。事実「道の駅塩原」から眺めると、山頂と並ぶその姿は双耳峰のようにも見える。ならばこの二つのピークを踏んでやろうではないかと思い立ったのである。
今回のコースはガイド本に従い蟇沼側からのアプローチとする。蟇沼側の登山口はネットの情報でも皆さん苦労しているらしいが、お陰でいろいろな方々の情報を参考にさせていただき無事一発で到着することが出来た。民家へ入っていってしまいそうな雰囲気の林道入口を見逃すと苦戦する可能性は大である。
かなり道幅の狭い林道に入ると直ぐ鎮守様と貯水場があり、諸情報と一致して一安心する。貯水場脇には三台分の駐車スペースがあるが、先行車一台が変な駐め方でスペースを専有しているのでパジェロミニでさえも隣に駐められない。仕方なく鎮守様の前を失礼させていただいた。
枝打ちされた植林地は程よく光が差し込み、思った以上に明るい道が続く。鉄塔巡視路や林業作業道として整備されているので歩きやすさは遊歩道並だ。
道の駅塩原から安戸山 | 鎮守様手前のスペースを拝借 | 送電線巡視路でもある |
程なく堰堤から滝が落ちる沢に突き当たる。丸太造りの橋を渡り、そこを超えると今度は大きくジグザグに切られた道で植林帯を登っていく。巡視路だけあって勾配はいたって緩やかに作られている。歩くのが楽といえば楽なのだが、つい油断してオーバーペースとなり額の汗を拭うことしばし。
後ろにもう一人ハイカーが居るのは先程から気づいていたが、ハァハァと息を弾ませながら忽然と現れたのは柴犬である。首に発信機も付いていないし、猟犬で無いことは一目瞭然である。後続の単独ハイカーが連れているのだとばかり思っていたが、立ち止まって休憩している時に話をすると、先方もこちらが連れていると思っていたそうだ。先導するように先を行ったかと思えば突然谷の方へ消えてしまったり、気がつくと後ろから現れたりと常に付かず離れずで元気に飛び回る姿に心癒されるものがある。自分の前方にも二人組の登山者がいたが、そちらにも顔を出してるようで、行ったり来たりしながらハイカーの間を渡っているようだ。麓の民家に飼われており、この山を訪れるハイカーと共に山歩きを楽しんでいるようだ。鎖に繋がれ唯一の散歩も飼い主や社会の都合に依存されなければならない街中の犬達に比べればなんと幸せな生き方。
沢を渡る | 犬登場 | 案内してくれるのかな |
鉄塔への分岐を分けこの先はもはや山道と思いきや、なおも道はしっかりとしている。林道と呼ぶにはいささか道幅も狭いが、オフロードバイクなら自分程度のヘタな腕前でも充分通過出来る位なので、山歩きとしては若干面白みに欠ける感じもする。
やがて南側に眺望が開け安戸山の全容が見えるようになり、ここからはしばらく明るい空を仰ぎながら安戸山の裾へと回りんでいく。
巨木と石祠 | 安戸山北面は積雪あり | 光降り注ぐ道を進む |
突然広場が出現し、この先は四輪車でも通れそうなしっかりした林道が始まる。残念なことに、この林道の終点である塩原側は厳重にゲート封鎖されていて一般車の進入は許可されていないようだ。
林道手前で登山道は右手へと別れる。道標に落書きされた「何もみえんよ」に思わず苦笑。
左は林道、登山度は右へ | 道標をよく見ると・・・ | 下世話だが憎めない(笑) |
北斜面になるとにわかに残雪が出てくる。恐らく昨晩あたりに降った雪なのだろう。湿った重い雪は深いところで10センチ程度であろうか。特に歩くのに支障は無いが、先ほど見た安戸山の北斜面も遠目に分かるくらい雪が付いているので山頂付近の様子が楽しみである。
少しづつ雪が | 増えてきた |
徐々に間合いを詰めるが如くトラバースで高度を稼いで登るこのコースは、無駄な体力を消耗しないという点では秀逸である。林道を利用したコースだから当たり前と言えば当たり前だが、登山として考えるといささか面白みに欠けるのも事実。
そんなコースも安戸山北西の主稜線に乗るとやっと山道という趣が出てくる。そして最後は雪付の急登。先行者が足を滑られせて難儀しているのを下で見た自分は軽アイゼンを装着して余裕の通過・・・と言いたい所だが、足回りはともかく、やはり急登は息が切れる。ロープを使わず頑張るも、最後は見栄を捨ててロープを一握り。登り切った次のピークが山頂であった。
成る程、山頂は眺望も無く殺風景。「何もみえんよ」という落書きが頭をよぎって再び苦笑。しかし、本日の目標点は此処ではない。折角登り切った山頂だが、休憩さえ取らずに南東の尾根へと足を踏み出す。
こちらのルートを辿ると道の駅しおばら(アグリパル塩原)方面へ至るようだが、あまり歩かれている雰囲気が無く、一気に静かな尾根となる。蟇沼から山頂に至る前半の作業道歩きはあまりにも人工的なルートだったが、やはり山歩きはこういった所を歩かないと落ち着かないものだ。
樹間聳える1055mPが今日の目標点 | 静かな尾根を行く |
やがて、何も無い1055mPへ到達。ルートはこのあとストンと落ちるようにして続いているが、今日はここまでである。安戸山の山頂と同じで此処とて樹間の僅かな景色以外眺望は無いが、目論見の地点に到達出来た達成感と、想像通りの低い気温でいつものカップラーメンと食後のコーヒーが美味かったのは言うまでも無い。
話が突然変わるが、先日、時流に乗り遅れるまじと入手したGoogleの7インチタブレット(Nexsus7)について少し書かせていただきたい。
現在、いろいろとアプリを入れながら試行錯誤を重ねて楽しんでいるが、Anodoroid用アプリもスマホでユーザー規模が拡大して大抵のものは揃うようである。
ちなみに自分が入手したNexsus7だが、Wifiモデルしか無く自立通信が出来ないと思われがちだ。だが、2月にSIMフリー対応機種が発売されて、各通信会社のSIMを自由に装着して通信を行うことが出来るようになった。これをBIGLOBEがDOCOMO回線の2年縛りセットで売り出したのである。機体のローン代と毎月の通信料を含めても¥2,960とスマホを導入よりかなりお得。第一スマホの画面では老眼に厳しすぎるのだ(笑)
電話はガラケーで充分なのでタブレット機能だけあれば良いと思っていた自分だが、それでもスマホの誘惑と葛藤する日々もあっけなく終焉を迎えた。
機体を入手すると、しばらくは便利そうなアプリを試すのに時を費やした。そんな作業も一巡して「山」関係は?とアプリ検索をすると、やはりあるのだ。山関係のものが。
一つ目は、『山旅ロガー』
NexsusにはGPSが内蔵されてるのでこれの軌跡を取るソフト。単体では地図表示が出来ないが、ネットに繋がっている必要は無く、Wifiも通信も共にカットして更に画面を消灯してももOKなので電池の消費量が極めて少なく実用的である。恐らく日帰り山行ならば一日中電源を入れっぱなしでも問題無さそうである。採取したログはGPXファイルとして出力出来るので当然カシミール3Dで扱う事が出来る。
これはソフトとは関係の無い話だが、Nexsus内蔵のGPSの精度はかなり高く、今回の山行軌跡もガーミンのGPSMap60Csxと比べても遜色が無い。
二つ目は『地図ロイド』
こちらはネットに接続されていないと使えないが、なんと、うぉっちずを表示することが出来る。当然GPSで現在位置を更新したり軌跡の保存も可能である。設定でGoogle地図、Google航空写真、YAHOO地図、マピオン地図、マピオン3D地図も表示可能。Google地図を表示させるだけならNexsus7に標準でインストールされているマップソフトで充分だが、やはりカシミール3Dを使い慣れた者としてはうぉっちずが使えるのは大変嬉しい。これで、パソコンが無くても手軽に地形図を眺めながら新たなるコース模索が出来るというものだ(^^;
そして三つ目が『Yamanavi』
地図はカシミール3Dから自分で切り出してNexsusに配置する。地図をネットからダウンロードしながら動作する訳ではないので、電波の来ない山中でも使える。カシミール3Dで扱える地図は全てそのまま使えるので年間有償契約の「山旅マップ」などもそのまま持ち出せるというのは最大のアドバンテージである。加えて、カシミール3Dで作成したウェイポイントやルートも落とせるのでナビゲーションも可能である。
下の二枚の写真は、うぉっちずの3万5千分の一縮尺で切り出した安戸山北側エリア、そして9000分の一縮尺の安戸山からの南東尾根である。GPSMap60Csxで使っている地図が5万分の一相当なのと、画面の小ささ故に広域表示が大変見づらかったこと。そして何より10m等高線が7インチ大画面で見られるというのが実に有難い。流石にこのデカイ画面を毎回ザックから取り出して確認する訳にもいかないし、山用としてはやはり専用のGPS機に比べれば圧倒的に機能的が劣るのでNexsusだけで行動するわけにはいかない。だが、カシミールの画面そののままだから当たり前なのだが、この地図の見易さには心底脱帽だ。山の装備は軽量化が求められる筈なのに今後の山行は350gの増加は確定である。
何も無い1055mPへ到着 | 3万6千分の1縮尺で切り出した地図 | こちらは9000分の1 |
1055mPでゆったりとした時間を楽しんだ後は来た道を戻る。安戸山への登り返しにじんわりと汗をにじませる頃、またあの柴犬が現れた。何か言いたげなその背中を追いながら呟いた。お前ってほんとうに元気な奴だな。そして山が好きなんだね・・・と。
再び静かな尾根を戻る | 日なたは雪も無い穏やかな笹尾根 | 犬が再び案内 |
沢の脇にあった石像 |
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